

前巻にての残念大賞はおそらく現皇帝陛下、ルドヴィークだったに違いありません。
けれど今巻の残念大賞は彼よりもっと残念です。――というか今回の新キャラは皆様どこかしら残念です。
でも、その残念さが楽しすぎる……!
今回、場所を隣国コンラートに移し、かの王宮へ出向いた菫とヴィオラント。
最初に出迎えてくれたのは白馬に乗った王子様……ではなく、牛に跨った国王陛下、ラウル。……と、いう時点で既に残念な感じが滲みでておりますが。
今回のコンラート訪問の目的である、亜空間の研究者はその国王陛下の王兄。
――が、なんとその王兄その3、ルータスが菫を王宮から無断で連れ去り、ヴィオラントの怒りを買い……。
菫を追って訪れたルータス宅に滞在していた王兄その2、リヒトは菫に粗相を働き、当然ヴィオラントの怒りを買い。
王宮に戻れば、王兄その1、アーヴェルはなんと自分の研究の後継者に菫を欲し、ヴィオラントに決闘を挑み……。
――と、なんともはちゃめちゃなご兄弟ですが。今回の残念大賞は間違いなくリヒトでしょう。
そしてスミレ。
……元皇帝陛下ヴィオラントはもちろん、現皇帝ルドヴィークや宰相クロヴィス、母后様にもヴィオラント実の父の公爵閣下にも遠慮なしだった彼女ですが。
今回も変わらず、ラウルのむこう脛を蹴っ飛ばしてみたり、背中を踏んづけてみたり……と、相変わらず遠慮がありません。
そんな彼らのやりとりが、前巻同様楽しすぎる……!
そして、今巻で、菫がこの異世界に渡ってきた事情が何となく見えてきてます。
さらに、例のクリスティーナ人形の誕生の秘密も明かされます。……道理で似てるわけだよね、という理由が。
――そして、次巻の3巻がやはり完結巻のよう。文庫版は来月発売……。
けど、単行本ではもう出てるんだよなぁ。……でも単行本だと文庫本よりお値段高いよなぁ。しかも1、2巻を文庫で揃えたのに3巻だけ単行本で買ってどうするよ……?
そう思いつつ、続きが気になって気になって仕方のない私……。
ある意味幸い、このレーベルを扱ってる書店が、私の知る限り紀伊國屋書店新宿本店のみなので。
あとはうっかりAmazonのワンクリックをクリックしてしまわないよう……気を付けないと……。
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