

――元々単行本として出ていた作品を、文庫化した作品、という事で。
書店にて、そういえば最近見慣れないレーベルの本が棚に増えたな……、と思いつつ手を伸ばし、背表紙のあらすじを読んで、何となく読んでみた作品、だったのですが。
……うん。ヒロインの菫が、どうにも。異世界トリップとしてはありがちな、こっちではごく有り体の見てくれが、異世界では何故かもてはやされる、という。
クリスティーナというあちらの貴族のご令嬢に大人気のお人形の見てくれにそっくりだという彼女。
そんな彼女が異世界に来て真っ先に出会った相手は元・皇帝陛下。
少女小説、にしてはちょっとアレな展開にて嘘みたいにあっさり陥落なさった彼。
そして次々に現れる彼の兄弟たち――現皇帝陛下や宰相閣下、隣国の国王に嫁いだ王妃様も、嘘みたいにあっさり彼女を受け入れる――。
実に都合の良すぎる展開……ながら。
読んでいて笑いが止まらないのは、とにかく出てくるキャラクターが濃い!
中々愉快な人々相手に小気味よく振舞う菫が楽しいから。
異世界ながら、魔法やら不思議生物とは無縁の、古き良き欧州風の人間の国で、まさかの元皇帝陛下との婚約発表までしてしまった彼女。
どうやら次巻では元の世界へ戻る術を知るため、隣国へお出かけする模様。
そして来月には3巻もでるようなので。
またひとつ、新しいお気に入りシリーズを開拓できてほくほくしている次第、だったり。
――単行本では外伝として宰相のクロちゃんのお話も出ているようで……。
財布に余裕があればそっちも手を出してみたい……(*´д`*)
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