

みどうちんさんの著作はどれも面白い!
……と、いう事で。過去作を本屋で見かけると、お財布と相談しつつもレジへ持って行ってしまうのですが。
まだ読んでいなかった一作を先日見つけ、購入。
もともとぶっとび系のお話が多いみどうちんさん。これはタイトルからしてものすごい。
メイドカフェ・執事カフェ・猫カフェなど様々なテーマカフェは昨今そう珍しいものではなくなっているけれど。
――彼氏カフェ。
この話に出てくるヒロインほど極端ではないけれど、男性に対する意見については基本的には夢子氏とそう変わらない持論を持つ私としては、何となく今まで手を出しづらい作品でした。
女子高に通う、男嫌いの女の子。女の子に囲まれて穏やかな日々を送っていたというのに、ある日突然共学校になる事に!
という展開……。私は実際高校・大学と女子校の出ですが。
女子校、というのは世間一般様方の考えるような場所ではありません。
すくなくとも、うふふあははとお花が飛ぶようなシーンは皆無です。
女同士で気が楽な分、色々と人様にはお見せできないようなシーンの色々は多々あります。
――が。
確かに夢子氏や私みたいな人間には、心休まる場所であることは確か。
……たとえ女子高とは言え、居ないのは男子学生だけで、男性教師や男性職員は居るのだとしても。
女同士は女同士で、色々相手の顔色を伺いながらの駆け引きとか、面倒くさいこともたくさんあるのだとしても。
小・中と男子に虐められ、同世代の男に対してストレスしか抱けない私には、、女子しかいない空間の居心地の良さ、あの開放感は……、確かに感動的だったですからね。
それが突然共学校になるなんて言われたら、またあの暗黒の日々に逆戻り……、と戦々恐々になる気持ちは良く分かる。
――けれど、とあるカフェに入って注文してしまったが故に出来てしまった彼氏が、淫魔……、というあたりがやっぱりみどうちんさんだなぁ、と。
しかも、夜中に突然やって来た彼を、鉄拳制裁で撃退してしまうヒロイン……とか、やっぱりみどうちんさんだなぁ、とか。
淫魔だなんていうからどんなもんかと思えば、基本的には……、まあ、紳士……と、言えなくもないような。
まあ、楽しく読めましたが。
最後まで読んだ上で、気になること。
彼氏カフェでのメニューの一覧が一部、本文に登場しているのですが。
いく人か候補に挙がっている“彼氏候補”のうち実際に登場するのはヒーローアラン含めたった3人だけ。
例えば他の、いぶし銀だとか紳士だとかを選んでいたら一体どんな男がでてきたのか……、興味を惹かれないでもないかなぁ、と。
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