

――とうとう勃発した、隣国・アズィールの帝位継承争い、第一皇子アルシェイドと第二皇子ラサルスの戦争が、国境エルヴァ砦からレーヌ川の対岸で始まり、ルーシェとスメラギもエルヴァへ……。
前回の大立ち回りで黒竜隊の大半に正体がしれたルーシェ、ことシエラですが。
今回は黒竜隊を離れ、スメラギと2人でエルヴァ砦へ向かう運びに。
エルヴァにはもちろん赤竜隊隊長グレンと、青竜隊隊長レオンファルドが。
しかし、前回はまだ平穏だった街中も、戦の雰囲気を敏感に感じ取り、ピリピリと……。
そして、川向こうの異国で繰り広げられる戦の現実に、ルーシェは傷つきながらもまた、王女としての決断を下す……。
また、一回り成長したかな~?
とは言え、それをしたがため、自らの身を危険に晒したり、スメラギの機嫌を損ねる場面も。
そして、今回はこれまでの鍵がいくつも回された回でもありました。
――スメラギが秘めていた、彼の真の素性。シエラが失っていた父親の記憶。そこへ隣国の三皇子とのそれぞれの因縁も絡まり合って……。
次回はそれが本格的に形になっていく模様。
今回の表紙。――戦の相手方、ラサルスを差し置いてスメラギ・ルーシェと共に意味深に立つアルシェイド。
スメラギ・ルーシェ共にお互いの深淵を覗くような展開となった今回、その鍵を回した張本人。
今回は対岸の戦をこちらから眺めつつ、川岸で色々画策するだけにとどまっていたけれど、次回からは本格的にアズィールの戦に関わっていくことになりそうな展開。
……でも。今回も私的にグレンの素敵なフォローっぷりがナイスだと思う。前回の短編集で、ルーシェの両親の馴れ初め話の時にも思ったけれど。
今回も、色々難しい局面で見事なアシストを魅せてくれました。
彼が居なければ、ああもすんなり仲直りはできていなかっただろうなぁ、と。
シリスがなぁ、ああいうキャラだから。色々アシストはしてくれても、どうも一々何か裏が有りそうでいまいち信用しきれない彼のキャラクターのせいでしょうか。
グレンが凄く格好よく見える……。
今回は割と大人しくしていたように見えるシリス。……でも、次回は? ラストの雰囲気を見るとやっぱり何か企んでいそうな……。
次回は確実に波乱の回となりそうです。
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