

前巻、2巻を読み終わった瞬間から楽しみにしていた第3巻。
タイトル発表から、どう考えても2巻でちょっとだけ顔出し・名出しのあった折尾屋・乱丸あたりが噛んでくるのは読めていたけれど。
……まず。ページをめくって内容を読み始めるより前、本を手にとった瞬間に衝撃が走りました。
――1巻では、葵と大旦那様、もふもふ狐姿の銀次さんだけで、妖の世界らしい物寂しい雰囲気の表紙絵だったのが、2巻ではむしろ大旦那様が端に追いやられ、女子メンバー(春日・お涼)、そして葵の肩にのる手鞠河童が可愛らしい、何とも賑やかな雰囲気に思わずほっこり……する前に、若旦那スタイルの銀次さんのイケメンさにびっくりしたものですが。
……今回も、してやられました。
前回端に追いやられていた大旦那様は何とかセンター復帰を果たし。もはや表紙レギュラーな銀次さんと、主人公葵、彼女の眷属の手鞠河童の可愛らしさににまりとする前に。
前回女子メンバーだったから、今度は男子メンバーという事のようだけど。
正直なところ一瞬、コレ誰だろうとじっくり眺めてしまいました、大旦那様左の赤毛の男とその後ろに佇む美少年。
でも、このシリーズのレギュラー脇役の中で赤毛の男といったら、暁しかいません。
……そして、白い少年の肩に居るのはもしや管子猫……ということは、お帳場長の白夜様だ!
と、理解した瞬間の衝撃と言ったら。
正直、暁のビジュアルはこれまで私の頭の中ではブリーチの阿散井恋次風(あくまでビジュアルだけです、中身は全くもって関係ありません)に出来上がっていたもので……。
何、チンピラ風とか言いながら、それなりにイケメンなんじゃないの……銀次さんや大旦那様には負けるけど。
でも、それより何より衝撃的なのはお帳場長であり白沢という妖だという白夜さんですよ!
確かに、色白・中性的なお顔立ちに加え、もと宮仕えで雅な方との事でしたけどね!
私の頭の中では夏目友人帳のチョビ風(あくまでビジュアルだけ以下略)
こんな美少年とは……! ……いや、ビジュアルこそ美少年だけど、若旦那はもちろん、大旦那様すら叱れる超重鎮である彼を少年呼ばわりなどしてはお涼も真っ青なレベルのブリザードに襲われそうですが。
この彼が、2巻では管子猫相手に「あはは。よしよし。こらやめろって」と煮干片手に……そしてそれを葵に見つかって驚愕の叫びを挙げて固まり、そのショックで云々と……、と思うと、それはさぞかし衝撃的であっただろうと。
……隠世、おそるべし、です。
で。肝心の中身ですが。
まず、一言。相変わらず面白いです。
葵と大旦那様のやりとりが……、1巻の序盤こそ「鬼」だったはずの大旦那様なのに、現世への出張中、葵にお使いを頼まれ意気揚々な旦那様とか、銀次と張り合って負ければしゅんとし、勝てばゴキゲンな様子はまるでわんこのよう……。
それに対する葵の切り返しも相変わらず面白いし。
彼らを取り巻く天神屋メンバーもやっぱりいい味出してて面白いです。
正直、タイトルからして、大旦那様の留守中に、乱丸レベルの難敵がやって来るのかと思えば、やってきたお客は……まあ、ある意味因縁はあれど、割と良心的な方々で。
最後まで、2巻で起きたようなトラブルも無く、無事に終わる……かと、思ったんですがね。
最後の最後で、大トラブル発生。
2巻でいかにも怪しく登場した金髪の“座敷わらし”が誰なのか、最後の最後で判明し。
逆に、葵の過去について、何となく読めた気分になっていた部分が正直分からなくなりました。
……葵の過去、幼かった頃に会ったあやかし。
当然、それが大旦那様なのだろうとこれまで思っていましたが。
要所要所で、銀次さんも少なからず噛んでいそうな雰囲気はあったわけだけど。
実際のところの“約束”というのがどういう事だったのか、読みきれなくなりました。
……またしても読んだ瞬間から次が気になって仕方ありません。
さらに言うと、コミカライズというのが……
基本、原作ありのコミカライズはあまり読まない主義なんですが。
前巻、今巻と表紙イラストに多大な衝撃を受けた今。
コミカライズの絵を誰が描くのかによってはちょっと気にしておこうかくらいには思っているんですよね……。
松葉様とか、未だ表紙絵未登場で、是非ビジュアル見てみたいキャラはまだまだたくさん居るもので。
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