ただでさえ、多すぎると問題になっていた難民問題。
加えて、その中にISを始めとしたイスラム系過激派組織のテロリストが混じっているのではないか、という“憶測”から、難民受け入れに難色を示す一般市民が多くいて、そのための抗議デモから暴動に至ったニュースも度々出ていた、そんな時。
“憶測”が杞憂に終わらず、実際に現実のものとなってしまった、今回のフランスでのテロ。
それも、今回標的になったのは、宗教施設でも軍事施設でも政府機関でもなく、劇場や酒場――。
イスラム教から見て『異端』と判ぜられる全てのものが標的だと言わんばかりの攻撃。
……ごく普通の、一般の善良なイスラム教徒なら、『異端』等とは思わないようなものまで、彼らは標的にする可能性がある。
そう考えたくなる今回の一件は、確実に今後のEUや周辺諸国の難民政策に影を落とすだろう。
と、なれば。行き場を失う難民たちをどうするのか。
――日本に、難民受け入れ要請が来るタイミングが早まる可能性が大いに出てきた。
折しも、先日『日本もテロの標的に』なんて話が出た直後。
勿論、過激派組織の言うことを鵜呑みにすべきでないとは思うけれど。
やっぱり、今回のテロを思うと……。
日本古来の宗教である神道は、彼らにしてみれば完全に『異教』だし。
その神道では、酒は『悪いもの』どころか、ある種の酒を『お神酒』としてむしろ神聖なものとして扱う文化があるわけで。
同じく古くから日本文化に定着している仏教だって同じく。
こちらも、多くの『仏像』という形で“聖像”を祀っているわけで。
事実、いつだかバーミヤンの貴重な遺跡の仏像を破壊したイスラム過激派組織があったように、これらが彼らの攻撃の対象にならない保証はないし。
そもそも日本て、キリストだろうがなんだろうが、“なんちゃって”で軽~く受け入れて色々改変加えるのが得意な国。
つい先日のハロウィン騒ぎや、毎年のクリスマスがいい例だろう。
これ、宗教に柔軟な国、とも言えるけど。見方を変えれば宗教にいい加減な国、とも取れる。
彼らの勘には障るんじゃないか?
――難民の大半は被害者で、悪い人じゃないのは分かるけど。
今回の“もしも”が現実になってしまった件を考えると……、やっぱり安易に受け入れ、ってのは怖い。
今後の展開は、注視しておかないといけないだろうなぁ、と、思う今日は日曜日……と、いうことで。
本日15:00、贄の花嫁 第55話『
後半戦』をUPします!
日本で『テロ』なんて、20年近く前の“オウム事件”が初で、それ以来、『テロ』と言うべき規模の事件はなく、せいぜい『通り魔』レベルという国だから……。
秋葉原の事件はまだ記憶に新しいけど、あれだって凶器はトラックとナイフ。
日本で起こる通り魔事件の凶器の大半はナイフのような刃物で、せいぜい拳銃レベルまでの話。
そのリーチの範囲など、たかがしれているから、――言葉は悪いが、“あの程度”で済んだ。
対して、今IS等のイスラム系テロで一番多く使われる凶器は爆弾。
一方向にしか攻撃できないナイフや銃と違って、ボタン一つで全方位に結構な範囲を被害に巻き込める。
都内の、あのゴチャついた街中で、もしも自爆テロなんてあったら、どうなるんだろう?
オウム事件の時だって、“凶器”になったのはサリンという“毒”だ。
……サスペンス系のドラマやアニメではたまに爆弾事件ってやってるし、現実でもいつだったかそういえば、都庁に爆弾が送りつけられたって事件が無かったわけじゃない、からこそ、警察に爆発物処理班なんてものがあるわけだけど。
だんだん対岸の火事じゃなくなりそうな怖さがあるよね、今回のテロは……。
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