

――同じレーベルから出ていた『蔦王』の番外編は、2巻まで、『これが私の旦那様』は1巻のみだった。
果たして、このシリーズの番外編は何巻まで行くのだろう?
本編ラストでは、ルゼとギル様の結婚こそ一応の決着を見せたものの、肝心の“黒幕”はどうもすっきりしない終わり方で、消化不良が残った感じが思いっきりしていたんだけど。
で。じゃあ番外編は……、と読んだ番外編の1巻には、ルゼは名前ばかり出てくるものの、本人は一切登場しない。
代わりに、ギル様と、彼らの娘が登場。
……娘、だ。どうやらルゼの希望が叶ったらしい。
ついでに、その場でギル様2号と言える某能力が当作品のヒロインに発覚する。……もちろん、ルゼ“様”ではなく、タイトルにある“薬草魔女”様の方だ。
そしてこの作品のヒーローは、どうやらナジカ……。
本編で、ルゼやギルに保護された、傀儡術師たちの、子供組のリーダー格だった、あのルゼ同様食べ物を苦くする能力を持った食い意地の張った男の子。
あの時ベナンドに唆されるまま、本当に緑鎖になったらしい。
けど、あの食い意地はそのまま大きくなったらしい。
他にも、同じ団体に属していた人たちのその後がちらほら出ている。
と、いうのが前回の感想だったのだけど。
今回、ようやくルゼ本人が登場。でも、本編であったルゼのモノローグがなく、完全に魔女様目線でルゼが描かれるため、本編で見るより“ルゼ様”具合がよく分かる、という。
しかし、例の黒幕はまだまだピンピンして嬉々としてルゼやギルをおちょくっているらしい事も同時に判明。
……これ、ナジカと魔女様が完全にくっつくか、黒幕が本当に倒れてくれるまで続けてくれるんだろうか?
この巻で終わりとなると、またしても消化不良が……。
内容が面白いだけに、本当にもったいない事になるんだけど。
どうなんだろうなぁ。
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