

――いつもは、滅多にやらない事。
普段、ついのめり込みすぎてしまうから、降車駅をうっかり乗り過ごしたりとか、うっかりにまにましたりしてしまいそうだったりするので、電車の中で読書、というのはもう既に1度以上読破していて、そういう心配がないと分かる物だけに限ってるんですが。
例外として、例えば新幹線とか、長い乗車時間が分かっていて、しかも在来線通勤列車にありがちな左右対面式の座席ではなく、特急や在来線の長距離列車にありがちな2列シートに一人で座れたときなんかは、割と軽く読めそうな本を持ち込むこともあり……。
今回も。特急列車の時間まで少しあって、しかもうまい具合に駅に本屋があって……と、そういう状況で買ってしまった一冊。
初めは割と軽く、割と楽しくふむふむと読み進め。
調子のいい悪魔と、ドライな姫様のやりとりにうっかりにまにましつつ楽しんでいたんですが……。
ラスト。なんだかごろごろと事態が怪しい方向へすごい勢いで転がっていって。
ラストの一歩手前はもう、嘘みたいに涙が……。
まあ、主人公の境遇から流石におとぎ話みたいなめでたしめでたし的エンドは無いと思っていたけれど、こんな救いのない終わり方でいいの? と、思わせる。
――思わせてからの本当のラストが良い。
一応のハッピーエンドを迎えたけれど、だからってどこまで今後彼女がハッピーになれるかは正直未知数な感じがするけど。――何しろ色々問題は山積したままだし。新たな問題も発生したし。
けど、読後感はいい感じ。
この作者、このレーベルでの作品はこれが初らしいけれど、どうやら他のレーベルで出した作品がアニメ化もしてるらしいので。
今度この作者さんの作品見つけたら、読んでみようかな、と思えるくらいには面白い作品でした。
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