――で。こっちの第14弾。
今年初のオススメは……これ。「
僕の棺で晩餐を 
」。


この、「僕の棺で晩餐を」、長く生きて死期の近づいた白い“牙折れ”吸血鬼と、とある理由で村八分にされた少女の出会いと別れの話……なのですが。
実はこれ、短編集。
というわけで、表題作は全4作品収録されたその中の一作。
けれど、4作品中3作品が吸血鬼をモチーフにした作品。
特にその中でもこの表題作と、「黄昏恋々」がオススメ。
――3作目の「星は暁のかげ」は、前の2作と大きく違い、吸血鬼は主役じゃなく、完全に“化物”扱いなので……、話自体は面白かったけど、吸血鬼モノとして積極的に勧めたいとは思わない。
そして4作目は吸血鬼の「き」の字もない、ただしユーレイが登場するので、オカルトくくりで収録されたのかな?
と、いう訳で。
推すのは「僕の棺で晩餐を」と、「黄昏恋々」の2作。
「僕の棺で晩餐を」の方は前述の通り。
「黄昏恋々」は、ひょんな事から突然吸血鬼にされてしまった女子校生と、たまたまそれを目撃していた男性の話。
どちらも短編、色々な掘り下げは最低限に抑えられているので、どうしても内容は浅くなりがち……なのですが、その浅い中でどこまで深い内容があるか……、という意味で。
どちらも単純に男女がくっつく話じゃないのが……、ちょっともどかしい気がしないでもないけど。
それでも、将来性、という意味なら「黄昏」の方が面白い。
漫画としてはくっつかずに終わっているけど、この関係はまだ続いていきそうだから。
短編なせいでイマイチこの吸血鬼がどういう設定なのかよく分からないけど、見た感じ“歳はとらない”ようだからね……。
本当にいずれ、吸血鬼カップル誕生なるか……? という……。
「僕の棺」は最後……“バッドエンド”ではないけど、“ハッピーエンド”というには憚られる。
少なくとも「黄昏」みたいな展望はありえないワケで。
しかも、牙が折れてるせいで血を吸いたくても吸えない! ――という。
逆にこの話が続きモノだったら、多分勧めてなかったと思う設定だけど、短編で、あえてそのじれったさというか切なさが良い感じだったんですよね、これが。
なりたて吸血鬼の「黄昏」ヒロイン桐子は、嘉陽氏の血を美味しく頂いてらして……。
そういう意味ではこちらのほうが私好みの話だったなぁ。
まあ、どちらにしろ、短編集なので、やっぱりさらっと読めますよね。
それが、個人的にはちょっと物足りないような……。
でも、一度読み始めると中々途中でやめられない、私みたいなのには、少しのスキマ時間にさらっと読めるのに面白いってのは結構貴重でして……。
やっぱり何よりそれこそが、これを推す一番の理由かな~。
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