

文庫の背表紙に書かれたあらすじ。そこに書かれたヒロインの説明が。彼氏いない歴=年齢な29歳、とありまして。
デパートの化粧品売り場で働く準社員で美人、という点は別として、何となく親近感を抱いた上で、和風妖モノ+神社の神職関係者がヒーロー、って事で、ついつい手に取っちゃった一作。
特に、こないだ「
神様の御用人
」でアタリを引いたので、なおさらこれは……!
と、思って読み始めたらば。
うん、これはかなり面白かった。
ヒロインにある特殊能力は、あくまで妖が視える、ただそれだけ。
何か術が使えて妖退治が出来るでも、魔法みたいなものが使えるわけでもない。
ただ、妖が見えて、会話もできる。
だから、“使役”する訳ではなく、あくまでこちらのお願いや、相手の好意に基づき、彼らの力を借りられるというだけ。
片やそんなヒロインがある日であった、ヒーロー役は、ヒロインとほぼ同世代の宮司一家の跡取り息子。
妖は見えないものの、お祓いの力は確かで、妖の気配を察することはできる。
けれどその過去から、異常に妖を憎んでいる。
それ故に、代々視えるけど、視えるだけの家に生まれ、その割には妖とそれなりに上手くやってきた家で育った柚希は、初めこそ29歳の崖っぷち、とばかりに彼の実家の神社に通い詰めるも、意見の食い違いが出てくる、と。
特にぶっ飛んだキャラが出るわけでもなく、妖の世界ばかりを描くわけでもなく。
日常の隣にある話で、出てくる妖達のキャラクターにも親しみが持てます。
今回、一番良く出てきて喋ってるのは烏天狗だけれども。
これ、2巻以降出るのかな?
他の妖にもスポット当ててもらいたいなぁ。
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