

おこぼれ姫シリーズ初の短編集!
……普段、ヒロインのレティがああいうキャラなので、隣国に嫁いだ某姫の様にあまりキャッキャと恋愛話で盛り上がる――風な物語ではない、というのに、サブタイトルが“ 恋にまつわる四行詩”。
さあ、己の気持ちを隠さないアストリッドか、それとも今まさに微妙な立ち位置に居る本命デュークか……、と、思いきや。
この巻のページの大半を専有したのはなんと、先ごろレティのナイツオブラウンドに就任したウィラードと、その恋人兼レティの侍女見習いのアイリーチェ!
本編でちらっと触れられていた、あの恐ろしい「偶然」という名の「運命」的出会いから、どうしてそういう事になったのか、という。
まあ、気にならなかったといえば……そこそこ興味はあったけど。まさかこうして外伝として登場するとは……。
けど、タイトルは、四行詩。勿論彼ら以外のストーリーも収録されています。
その主人公は、アストリッド、銀狼公、デュークの3人。……が、しっかり美味しいところを持って行けたのは、アストリッドのみ、という……。
しかも、デュークに至っては、以前レティがちらっと口にした、「貴方を個人として認識した時」のエピソードが収録されているのですが……、成る程、彼にその時の記憶がないのも納得。
レティとの絡みは一切なく、一方的にレティに微妙な場面を目撃されてしまっていたんですね……。
それに、銀狼公……。あぁ、キルフ帝国でのあの演奏会のフルートの出来、どうやら本人、そうとう気にしてたんですね。
……正直、彼の「妻」たちの意見におおいに賛同したい感じですねぇ。
うん、なんか……かわいいよね、アウグスト氏。
毎度、レティ目線の多い本編と違って、誰かの目線でレティを見る、という視点がちょっと新鮮だったかな。
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