

気になる、もう一人の候補者との遭遇は――未だなく。
けれど、この旅の第一の目的である、人の成れの果てたる「レイム」を人へ戻す、というそれが、今回のメインイベント。
最近チート系主人公が多いですが、こちらのヒロインは珍しくチートどころか本当に特殊な能力を殆ど持っていない、一応「神様の力」を分けられているとはいえ、その使い方を知らないが為に、使おうとしても自分でコントロールできない有様。
そして旅の連れであるこの世界に残った唯一の人であるリュイは、男、大人、騎士――と。その彼の堅物さはもう、折り紙つきのようですが……。
響の無自覚なアレコレに、いつか頭の血管キレるんじゃないかな、と心配になるほど……素晴らしい鉄壁の理性……。
や、必死に抑え込んでる壁をひと皮剥いたら結構大変なことになりそうな……。
正直、未熟なヒロインが、必死に頑張ろうとしながらも結局空回りして、不本意ながらもリュイ迷惑をかけ……、という基本パターンは変わりませんが……、それでも一つ乗り越えるたびに少しずつでも成長は……しているようで。
どこかの某黒剣士様とは違う、そういう意味で、むしろちょっと新鮮な感じがしますね、この話。
リュイの堅物さ加減だって……。
こういうヒーローが登場する場合、大抵従者とか側近あたりに、それをおちょくってからかうお調子者タイプのキャラが出てきてくれるのが定番だけど、そこはなにせ、今のところ彼しか生き残りの居ない世界。
一応、響も頑張ってはいますが、相手は大人、響は子ども。しかも響はこの世界のことを殆ど何も知らず、相手は騎士としてそれなりの地位に居たはずの人。
――ある程度の譲歩を引き出すことは出来ても、完勝は……無理だろう、と。少なくとも、現状は。
現在、リュイが目論むのが神剣を扱える王子の復活。
……はたして、その王子というのがどういうキャラなのか――。
前述したような、リュイのキャラを突き崩してくれそうなおちゃらけキャラ……というのは、前巻での記述からちょっと望めないかな……と思いつつ。
逆に、リュイや響の敵――とまではいかないまでも、あまり歓迎できないタイプのキャラだったりとか……。
一巻の時点ではイラストに惹かれて買ったけど……・、これは本格的にハマったかも。
ちょうど、「フェアリーテイル」シリーズも完結したしなぁ……。
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