

……なんだろうなぁ、この展開。誰か――それこそヘリオット辺りがこのヘタレ王を蹴っ飛ばせ、と言いたくなるような。
王としては随分と貫禄を増し、とうとう最大の政敵とやりあう機会を得た彼。
そして、ようやく決着を見た王妃エミリアの進退。
――だというのに。初っ端から続く二人の勘違いとすれ違いがここに極まれり。
誰か突っ込んでやって! ――って、思うのに。
すれ違ったままの終わりを見た今巻。
これまでは、そのすれ違いによりおたおたするシグルドを楽しく見物していたけれど。
さすがにそろそろ蹴っ飛ばしてやりたくなりました。
……その役を引き受けるべきはやっぱりヘリオットだと思うんだけど。
それに比べて侍女のカチュア。第一巻から好感を抱いてましたが……いいですねぇ、彼女。今回、しっかりバックで色々支えてくれてますよ。実に頼もしい。彼女のあけすけなキャラクターも好き。
エミリアも、シュエラが突撃を仕掛けて後の彼女のキャラは好きだったんだけど。まさかこうもあっさり退場していくとは思いませんでした。
正直もうちょっと、仲のいい正妃と愛妾の間であたふたするシグルドを楽しみたかったんだけどなぁ。
実家に戻しちゃったシュエラをどうやって王城に呼び戻すのか。
この一件でどこまでシグルドがヘタレを払拭できるかが今後の見所……の、はず。
さて、格好いいところを見せられるかどうか……正念場ですねぇ。
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