


蔦王本編ヒーローのヴィオラント・オル・レイスウェイク大公爵の同腹の弟、グラディアトリアの現宰相であらせられるクロヴィス・オル・リュネブルク公爵がヒーローを勤める外伝のヒロインは、彼らの義母の母后陛下の侍女、ルリ。
本編には登場しなかった新キャラですが、皇帝ルドヴィークの言を借りると、一癖も二癖もあるスミレと違って純粋そうな娘さん、という彼女。
その二人の出会いのきっかけを作り、その後もあれやこれやと暗躍するのはもちろんクロヴィスことクロちゃんのちっちゃな兄嫁におさまったスミレ。
本編同様ついつい笑ってしまえるシーン満載で面白かったです!
――けど、彼らの末弟ルドヴィークが……本編に続き外伝でも、ついつい「頑張れ」と背中を叩いてやりたくなる境遇である事が……ルド押しの私としてはちょっと切なかったような……。
本編からの時系列的には、本編ラストで発覚したミリアニスとアマリアスの双子姉妹の懐妊から無事産まれてしばらく、といった辺り。
その最中にスミレもまた懐妊し、無事第一子を出産――と。
ヴィオラント共々その存在感はばっちりです。
そして、隣国コンラートのあの人が、まさかの再登場。ホント、本編第3巻の時点でも「まさか」と思ったのに、外伝にまで出張ってくるとは……さすがの押しです。
そして、タイトル通り、いたるところに散りばめられたお菓子、お菓子、お菓子……。話の甘さとあいまって、甘いものが食べたくなりました。
本当に、ここの兄弟は実に楽しい。それを引っ掻き回すスミレがまた楽しい。
残念ながらまだ文庫にはなっておらず、単行本価格なのでちょっと値が張るけど、本編が気に入ったなら是非こっちも読むべきだと思います!
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