

猫を飼う狼――。
その狼たるジンが、猫たるユキハの飼い主でいる資格を失った……。その事実を突きつけたのは、一人の美術部員。
美術室に放火したと疑われたユキハが、兄によって学園を辞めさせられようとする中、その事実に愕然とするジン。
相変わらず壊れた人物ばかりが登場する話ですが、ジンが違う方向に壊れました。
今回、あらゆる人から『お前、馬鹿だろ』と言われるジン。
自分の感情に困惑する彼が楽しい。
特にユキハとの賭けの結果とか……。
今回の事件の裏はなかなか重たい話だったけれど、この作者さんの作品のこれも特徴の一つかな……と。
どちらかといえば暗く重たい話のはずが、微妙にボタンをかけちがったような主人公たちが引っ掻き回して話が回っていく……みたいな。
ヒロインは前回のサアラが強すぎたからなぁ。
ヒーローは……うぅん、どうだろう。どっちも嫌いではないけど……。苦労性度は……ジンの方が上?
まあ、これから頑張れ? って言いたくなる終わり方ではあったかな。
このシリーズはどうもここで打ち止めのようなので。
――どうでもいい話だけど、ルカって名前の響きが好きだなぁ、と。
いつか自分のキャラに使ってみたい名前第一位かも知れない……。
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