

いつもいつも、一筋縄で行かないシリス。前巻でとんでもない事をしでかそうとしているところで終わった彼を、誰が止めに来るのか……って、この状況では一人しかいないはず。――と、そこまでは予想していたのですが。
そこからまさかああいう展開になっていくとは。
……シリスって、王女シエラの従兄、のはずですよね? そして彼の父はシエラの伯父。――つまりシエラの母の兄で、シリスと女王だって、甥と叔母の関係のはずです。
なのにそういうのってアリなの!?
けれど、そんな驚愕をいつまでも引きずってはいられない緊迫した状況である隣国アズィールと、シリスより更に食えない皇帝、そして彼に囚われたスメラギと、彼の母親。
この状況をシエラが一人でどう打開していくのか……、と思っていたわけですが、思いのほか早く件の彼が現場復帰を果たしてくれまして、狐と狸の化かし合いを始めてしまいまず。
やぁ、彼を怒らすと怖いですねぇ……。
でも、今回一番格好よかったのは多分スメラギの双子の弟アルシェイドだろうなぁ。
これでアズィールの一件もなんとか落着……と、思いきや。あれ、スメラギ……!?
隣国アズィールよりさらに遠く離れた異国の地へ行ってしまうスメラギを、シエラがどうやって取り戻すのか……。
彼の身柄もそうですが、誤解をしたため心まで離れていこうとしているスメラギの気持ちを無事取り戻せるのか。
そしてシリスと女王の関係は?
――この展開だと、次章が最終章なのでしょうか?
……それにしても。公にシリスと女王がそういうことになったら、スメラギにとって義父がシリスという笑えない展開が待っていますよね……? ――スメラギの受難はこれからも末永く続いていきそうな予感がすでにひしひしと……
スポンサーサイト